ファスティングの効果は無限大?!サルの実験でも証明された寿命2倍効果

㊥原生動物からミジンコ、昆虫、哺乳類まで
しかし研究者たちの探求心は、これら不当な圧力に屈したわけではありません。とくに 「抗齢学」 (アンチ・エイジング) の学者たちは、カロリー制限と寿命との関連に着目してきました。好奇心の旺盛な学者たちは寿命の神秘に胸を躍らせ、挑戦し続けてきたのです。1980年代後半になるとカロリー制限と寿A叩の研究が続々と行なわれるようになりました。そして「ファスティングや少食により寿命が長くなる」 ことが動物実験で続々と証明されています。すでに、世界で数十例ものカロリー制限実験が実施されています。
 驚くべきことが次々に判明してきました。カロリー制限による寿命延長効果は、酵母やゾウリムシなどの原生動物から、線虫など微生物、さらにはミジンコなどの甲殻類、昆虫、さらにはマウス、サルなどの晴乳類にまで、共通して観察されたのです。
㊥腹七分サルは2倍生きた(米国立衛生研)
 霊長類のサルの実験でも以下のように寿命が約2倍にのびることが確認されているのです。その典型例をあげてみます。
▼サル (アカゲザルとリスザル)‥膿七分サルは2借生きた (米国立衛生研、報告)。60頭を30頭ずつ (A) (B) 2群に分け、(B)群サルには、食べたいだけ、腹一杯食べさせた。(A) 群は、カロリーを70%に制限した。こうして15年間、観察を続けました。
 その結果、(A)群の死亡率は (B)群の2分の1だった。つまり、カロリー制限した〝腹七分″のサルは2倍生きたのです(米国立衛生研究所、M・レーン、D・イングラム、G・ロスら)。この実験では、興味深い事実も判明しています。少食派(A)群のサルたちの特徴は、①低体温、②血中インスリン値が低い、③男性ホルモン(DHEAS)が減らない。この特殊な男性ホルモンの一種は副腎皮質で生成され、別名〝若返りホルモン″と呼ばれています。少食健康法の権威、甲田医師(前出)は、こう解説しています。
「このホルモンは、加齢にしたがって減ってくるのがふつうです。しかし、この少食ザルたちは減ってこない。このホルモンは、若返りとともに免疫力も増強する作用があるのです」。つまり、腹七分の少食は「強精力に加え、抗齢力と免疫力を強くする」ことが立証されたのです。これは精力減退に悩む男性たちにとっても朗報と言えるでしょう。

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