㊥笑顔をつくるだけで同じ効果「笑えと、急に言われても、そうかんたんに笑えるもんかい」 ぷっち≠フづら まじめ 仏頂面が目に浮かびます。だいたいガンにかかる人は、真面目、ガンコな人が多い。よくも悪くも融通がきかない。いわゆる「交感神経」緊張タイプ。それを「副交感神経」優位のリラックス状態にすると、ガンと戦うNK細胞が急増するのです。 そこで「笑いヨガ」を思い出してください。おかしくないのに、全員が「アッハッハ……」と笑うふりをするのです。すると、人間の身体は面白いものです。 脳や体は、笑ったときと同じ反応をします。 伊丹医師も、「鏡を見て、笑顔をつくるだけで、笑ったときと同じ効果がある」 ことを実験で証明しています。だから、最初は鏡を見て作り笑いでもいいのです。 そのうち、プツと噴き出してしまうでしょう。作り笑いは、本物の笑いに移行するのですね。 また、つられ笑いというのがあります。寄席などで、一人が笑う。すると、まわりもつられてドッと笑う。これは、脳にあるクミラー・ニューロン〟という神経反射によるものです。 文字通りク鏡のような神経㌔ つまり……相手と同じ感情を持とう……とする神経反射です。 だから、他人のどよめきのような笑い声を聞くだけで、つられておかしくなってくるのです。 これが笑いの彼の伝播です。 アメリカの医学書に「笑えない」ときの対処法も解説されていました。「くすぐつてもらいなさい」。思わず、大笑いしてしまいました。㊨笑いの療法の実践、落語、道化師「笑いの効用」は、ガンの治療効果だけではありません。 糖尿病、高血圧、心臓病、うつ病、認知症…‥・それこそ、「治せない病気はない」と断言してもよいほどです。 だから、わたしは提案します。「全国の病院に 『笑い外来』 の窓口を設けなさい」 冗談と思われては困ります。先述のように「断食」も万病を治します。「笑い」も万病を癒すのです。病院とは、本来病気を治すところのはずです。
それなら「笑い療法」と「ファスティング療法」を、即刻、取り入れるべきでしょう。 わたしが感動するのは、すでに「笑い療法」に取り組んでいる先進的、良心的な医師たちが存在することです。なんと、医師みずから落語家のもとで修業して、患者さんたちの前で一席やっで、笑いの渦を巻き起こしている。そんな咄家ドクターたちがいるのです。 そのヒューマンな姿勢に、わたしは深く共鳴します。 欧米の病院では、すでに病院を巡回する道化師(クリニック・クラウン)が専門職としで認められています。これも笑い療法の一種です。患者さんたちが笑う。それが病気を快方に向かわせる。心ある医療者たちは気づいているのです。 しかし、日本ではいまだ、むずかしい顔をした医者や看護師が、患者に向き合っています。まさに、日暮れて道達し……。㊥30分間の笑いは腹筋運動12回分「笑い」の効用は、ガンを治すだけではありません。 まず、運動効果があります。それは「腹筋トレーニングに匹敵する」というから、驚きます。まず、笑うと横隔膜が上下します。知らずに腹式呼吸になっています。 そして、全身への血液循環がよくなるのです。 そのため①老化防止、②血糖値低下、⑨冷え症の改善……など医療効果が現れます。 具体的な研究結果によれば、30分間、お笑いビデオを見て笑うと、腹筋運動12回に相当する運動効果が確認されています。 さらに、笑うと心拍数が鮒台から60台に下がります。 これは、笑いのリラックス効果によるものです。 不安、緊張、怒りなどのストレス状態では、ヒトの心拍数は100前後まで上がります。 それが、笑うことで急減することも実験で証明されています。 つまり、笑いが、ストレス状態を競和して、一気に心拍数を下げたのです。 さらに、お笑いライブを見て笑うと「ストレス解消」が3剖もアップすることも立証されています。ストレス物質(コルチゾール)を測定すると、笑わなかった人より3割も多く減少していたのです。㊥5秒大笑いで深呼吸2回分の効果 驚くべきは酸素取り込み量の増大です。5秒の大笑いで深呼吸2回分の酸素が体内に取り込
まれたのです。さらに、腹からの大笑いは、通常呼吸の3~4倍も酸素を取り込む。 その効果が実験で証明されました。低酸素は万病のもとです。 よく笑っている人は、体内によく酸素が取り込まれているといえます。 さらに落語で大笑いさせて観察した実験があります。結果は64%の人に脳への血液のめぐりが増加したのです。笑って脳血流が増えるということは、それだけ頭もよくなる証しです。 実際、記憶力テストで、10分間の笑いで被験者たちの平均正解率67%が85%に2割もアップしています。 さらに、笑うと血糖値、中性脂肪ともに低下することも確認されています。 つまり「笑い」は糖尿病や動脈硬化、脳卒中などの予防にもなるのです。 脳機能の測定実験では、笑いは「前頭葉」を活性化することを証明しています。「前頭葉」はヒトの知的活動を担う箇所です。つまり、笑いは知力アップにつながるのです。関節リウマチ、どんな薬より「笑い」が効いた㊥木久蔵師匠に患者さんも大爆笑 具体的な疾患に対する「笑いの効用」をみでみましょう。 関節リウマチ。これは、なかなか治りが悪く、慢性化して患者を苦しめます。 それがなんと落語を聴いただけで症状が改善したのです。驚くべき結果です。 日本医科大、吉野横一教授が行なった臨床実験で、対照A群は発病して平均19年という患者26名(平均年齢58歳、全員女性)。B群は、健康な女性26名。 さて、合計52名に、落語を聴いてもらいました。高座に上がるのは人気落語家の林家木久蔵(現・木久扇)師匠。吉野教授は「効能」を計る目安として、①気分の程度、②神経症の程度、③痛みの程度、④神経系、内分泌系、免疫系への影響……をリストアップ。 落語を聴く前の①~④項目調査で、以下のことがわかりました。 A患者グループは、B健康グループにくらべて、「神経症ぎみ」「抑うつ症状状態」「強い緊張感」「異常な免疫反応」「炎症が高まり」「痛みを強く感じていた」。
まれたのです。さらに、腹からの大笑いは、通常呼吸の3~4倍も酸素を取り込む。 その効果が実験で証明されました。低酸素は万病のもとです。 よく笑っている人は、体内によく酸素が取り込まれているといえます。 さらに落語で大笑いさせて観察した実験があります。結果は64%の人に脳への血液のめぐりが増加したのです。笑って脳血流が増えるということは、それだけ頭もよくなる証しです。 実際、記憶力テストで、10分間の笑いで被験者たちの平均正解率67%が85%に2割もアップしています。 さらに、笑うと血糖値、中性脂肪ともに低下することも確認されています。 つまり「笑い」は糖尿病や動脈硬化、脳卒中などの予防にもなるのです。 脳機能の測定実験では、笑いは「前頭葉」を活性化することを証明しています。「前頭葉」はヒトの知的活動を担う箇所です。つまり、笑いは知力アップにつながるのです。
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