潜在意識を活性化している人にはこんな行動「ありがとうの応援合戦」が出来る習慣がある。

潜在意識を活性化している人にはいったいどんな行動を習慣にしているのでしょう。今回は「感謝」というキーワードで探ってみたいと思います。

世界一の大会で前人未踏の7連覇をなしとげた潜在意識を活性化させた行動習慣とは

私の知人の若者が、台風で被害を受けた家を片づけるボランティアに参加しました。彼はこれまで、積極的にボランティア活動に取り組んでいたわけではありま
せん。友人に誘われるままに、軽い気持ちで参加してみたのです。

はたして活動現場に行って、彼は息をのみます。

「なんなんだこの景色は……。それにこの強烈な臭い!」

 とにかく一面の泥で、家も畑も森もどす黒く覆われています。その泥には溢れた下水と汚水とがまじり合って、糞尿の臭いがぶんぷんしています。被害を受けた住人が大切に使ってきた家具や、思い出いっぱいのアルバムもその泥の沼にまみれています。

「ああ、これは、なんとしても他人の俺たちがやらなくちゃ……」

 彼は、腹を据えます。被害者が自分たちで片づけるには、悲しすぎる状況だと思ったそうです。それからの彼は、炎天下のなか、早朝から夜遅くまで、復興作業に没頭します。泥がぎっしりつまったタンスは、男二人の力をもってもびくともしません。そうしたものを根気強く運び出しながら、汚れた道具類や衣服も洗って乾かしていきます。どう見たって使える状態じゃないランドセルが出てきたときも、出来る限りきれいにして家の人に返しました。

 すると、それを見た家の人は号泣します。そのランドセルは、おじいちゃんが孫のために買ってあげて、孫も大事に使っていたものだったそうです。

「ありがとう、本当にありがとう!」

活動している問、彼は何度この言葉を受けたかわからないといいます。しかし、彼はこういいました。

「いや、こっちこそありがとうといいたいです。みなさんが感謝してくれるだけで、疲れも知らずに働けましたから」

 じつは、家にいるとき、彼は母親から年中、怒られていました。

「少しは自分の部屋をきれいにしなさい!」

 自分の部屋の掃除は何度いわれてもできないのに、見知らぬ人がありがとうといってくれるだけで、驚くほどの片づけ作業をこなすことができました。彼
はそこに自分の使命を見つけることができたのです。使命を見つけたとき、人はエネルギーをどんどん循環させることができます。だから疲れません。疲れとはエネルギーが滞るから起きるのであり、エネルギーが回っていると疲れるどころか気力もどんどん満ちてきます。

ありがとうという言葉には、エネルギーを循環させてし事つものすごいパワーがあるのです。

 あなたは「ツール・ド・フランス」という自転車レースを知っていますか?その大スター選手に、ランス・アームストロングというアメリカ人がいます。
彼の感動的なエピソードを紹介しましょう。

 ランスはもともと強い選手ではあったのですが、ヨーロッパ勢が中心のレースにおいて、アメリカ人選手は歓迎されません。しかも、彼は若くして進行性のがんにおかされてしまいます。

「ああ、もうランスはおしまいだな」

 ほとんどのスポンサーが離れていくなかで、ナイキと、サングラスメーカーのオークレイは変わらず彼を励まします。

「大丈夫だよ、ランス。一緒にがんばろうよ」

 それでも、彼が受けたショックは相当のものでした。

「これだけ鍛えてきた僕でさえ、がんにかかると精神的にもこんなに苦しいんだ。ましてや子どもだったら、どんなに大変だろう……」

そう考えた彼は、その日から世界中の小児がんの子どもたちのために走ることを決意します。レースで得た賞金も、小児がんの治療や研究のために寄付す
ることにしました。進行性のがんがいつ自分の命を終わらせるかわからないけれど、最後まで走る姿を子どもたちに見せよう……。

 するとどうしたことか、健康であったときにもできなかったほどのきついトレーニングができてしまいます。それまでは自分の記錦のためだけにトレーニングしていたけれど、今度は使命があるからできるのです。そして、ありえないような奇跡が本当に起こります。結果的に彼は、がんにおかされているにもかかわらず、以前よりも強くなって連戦連勝します。しかも、なんと医者から見放されていたがんもみるみる治ってしまうのです。

潜在意識は不思議です。どんな行動を習慣にしたらそんな力が発揮されるのか。

「ありがとう! ランス!」

 ランスが走るレースのロード沿いには、車いすに乗った闘病中の子どもたちが、必死で旗を振って応援してくれています。

「ランス! ありがとう、ありがとう!」

 この応援に対して、ランスはきっと心のなかで叫んでいたと思うのです。

「こちらこそ、ありがとう!」

 そのときのランスは、もちろんナイキのウエアを着て、オークレイのサングラスをかけていましたが、本来、風の抵抗を考えてヘルメットのなかに入れるサングラスのツルの部分を、あえてヘルメットの上に出していました。自分の使い勝手よりも、がんになった自分を見捨てず励まし続けてくれた数少ないスポンサーに対する、彼の精一杯の感謝でした。

これぞ潜在意識の賜物。まさにありがとうの応援合戦をしていたはずです。ありがとうの応援合戦が行動習慣にできたとき、人はものすごい力を発揮します。

 子どもたちの日にも、そんなランスの生き棟がはっきりと焼き付いたほずです。そのランス・アームストロングは、世界一苛酷なツール・ド・フランスで前人未踏の7連覇をなしとげたのです。

※その後ランス・アームストロング選手は2012年8月24日、全米反ドーピング機関(英語版)(USADA)により、ツール・ド・フランスの7連覇を含む1998年8月1日以降の全タイトルの剥奪とトライアスロンをも含む自転車競技からの永久追放の処分を科されました。[Wikipediaより]

しかし、本ブログはあくまで当時のエピソードとして紹介させていただきました。

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