㊥環境ホルモンでオスがメス化 戟後、男性の精子が激減している。それは、世界的な傾向です。 約50年で人類の精子は半減したというのですから、おだやかではありません。 1940年にくらべて1990年までに精子数は約1億2000万匹(1ミリリットル当たり)が約6000万匹に激減していたのです。これはデンマークのスカケベック博士が世界21カ国、約1万5000人の精子を精査した結果です。 さらに博士は「皐丸腫瘍が3倍に増えている」と警告します。さらに「毎年約2%の勢いで減り続けて25年後には約3000万匹になる」可能性まで指摘しています。 わずか半世紀で人類全体の生殖能力が半減したというのは由々しき事態です。 その元凶として研究者たちは環境ホルモンの影響を強く疑っています。それは、内分泌系撹らん乱物質と呼ばれ、ホルモン作用を乱す化学物質です。それが自然界のオスをメス化させているのです。㊥男子学生97%が不妊症レベル!環境ホルモンの最悪効果は疑似妄性ホルモン〃作用です。超微量でも体内に入ると男性を女性化させるのです。これが世界中の男性の精子を激減させていることは、まちがいありません。 精子激減は、日本の男性では、さらに深刻です。98年、帝京大学医学部の報告はショッキングです。体育系の男子学生34人の精子を調べたら、「不妊症レベル」をクリアしていたのは、たったl人(3%)だったのです。 WHO(世界保健機構)は「不妊症」の基準を定めています。それは①精子数2000万匹以上。②精子活性度50%以上。この基準をクリアしないと「不妊症」と認定されます。それは「妊娠最低レベル」の数値です。しかし、精力旺盛なはずの学生たちの33人(97%)は「不妊レベル」だったのです。この実験を行なった押尾茂講師は他の実験でも20代男性で正常精子を持つのは50名中2名だった、と報告しています。やはり、結果は同じだったのです。
98年、大阪の不妊治療専門のⅠVFクリニックの調査も同じ。19歳から別歳までの若者60人中57人(95%)に、①奇形精子など「異常率」が10%を超えていました。10%を超えると「不妊原因」となります。さらに②「精液過少症」が43%、③「乏精子症」が40%……と、信じられない数値が続きます。「これら精子異常は不妊治療を受けている患者より、さらに劣っていた」(同クリニック‥「日本不妊学会」報告 98年11月) 20歳前後の若者95%が精子異常などで不妊レベルだった……。 大阪ⅠVFクリニック報告は衝撃的です。その論文に興味深い記述があります。「ハンバーガーを『よく食べる』と回答した77%に精子異常率が高かった」(同論文)
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