<h3>断食すると「肉」や「骨」が「血」に戻る</h3>
「断食が体にもたらす変化の中でも特筆すべきが、自己融解です」 (甲田医師)「自己融解」とは、少しわかりにくい言葉です。はやくいえば体の細胞が血液に戻るという現象です。「食」は「血」となり「肉」となる、といわれます。断食で一種の飢餓状態になる。すると、この道の現象が起きるのです。「肉」 や「骨」など体細胞は、赤血球が変化したものです。しかし、断食で「食」が供給されないと「肉」や「骨」など体細胞が「血」(赤血球)に戻っていきます。
「断食でいっさいの栄養分が断たれると、体はどこからか栄養分になるものを探し始めます。さしあたって、生A叩維持に絶対必要なもの以外の組織から栄養分をとり入れて、エネルギーに換えます。これを 『自己融解』 といいます」 (甲田医師)
<h3>断食で詰まった動脈硬化もー発できれいに</h3>
甲田医師は「いちばんわかりやすい例」として血管をあげます。血管が若返るのです。動脈硬化症の患者さんがファスティングをすると、どういう現象が起きるでしょう。動脈硬化の多くは、血管内にドロドロ状のものが沈着しています。コレステロールが付着したもので 「アテローム」と呼ばれます。ゴムホース内部に糊がべっとりくっついたようなものです。これでは血流が悪くなって当然です。それが、断食をすると……。
「体は、血管内のアテロームをエネルギー源として利用します。断食中、アテロームはどんどん使われていき、しまいにはきれいになくなってしまいます」 (甲田医師) すばらしい!の一言です。
万病も老化も、血管から始まる……といわれます。血管が詰まれば、血流が悪くなる。すると栄養素や酸素の運搬、老廃物の代謝など、がうまくいかなくなります。そこに、ガンなどさまざまな病巣が育っていくのです。
<h3>断食しただけで血管が若返り、身体も若返る!</h3>
動脈硬化症の患者さんの特徴は 「冷え」 です。両脚の血行が悪くて冷えで困っている人が、ファスティングをする。すると急に両脚が温かくなることを実感します。この現象が血管内で自己融解が起きている証しです。このように血流が改善されれば、万病は治っていきます。そして血管が若返れば、身体も若返ります。断食が万病治しの妙法であると同時に、若返りの妙法であることが、ご理解いただけるでしょう。
このファスティングによる身体組織の自己融解は、もちろん血管内だけに起きる現象ではありません。体全体で起きます。その自己融解の典型は、脂肪組織です。断食で体がひき締まっていくのは、脂肪の自己融解が起きているからです。断食をすると腸の癒着がはがれたり、イボなどの腫瘍が消失することなども、よくみられます。さらにガンも縮小します。これらも自己融解の一種です。つまり、断食療法はガン治療にも大きな効果を発揮するのです。
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