まず吐く息をゆっくり敢えてみよう㊥シンプルな「数息観」のすすめ シンプルにいえば、息を腹から、できるだけ深く、長く吐くということです。 わたしは20代で知り合った韓国人禅僧から「数息観」という行法を学びました。 それは、もっともかんたんに長息をマスターする方法です。 つまり、自分の吐く息を数えるのです。呼吸のポイントは、読んで字のごとく、まず「吐く」から始まります。吐ききれば、息は自然に入ってきます。 なぜ、呼吸の数を数えるのでしょう? それは、雑念を払うためです。「頭の中を空にしなさい」と言われても、凡人はそうはいきません。考えまいとするほど、いろんな雑念、想念が頭の中に浮かんできます。 面白いもので、人間の生理は、そのイメージに反応してしまうのです。美味しい食事をイメージすると唾液が思わず湧いてくる。それは、だれもが経験することです。 雑念にいちいち心身が反応していては、「交感神経」(緊張)から「副交感神経」(媛和)にシフトするという、長息呼吸の本来の目的が果たせません。そこで、吐く息に集中するために「息を数える」のです。 東洋の修行者は、じつにうまい方法を考えたものです。「数息観」は、いつでも、どこでもできます。できたら目を閉じて、肛門とお尻の筋肉をしめて、全身の力を抜いて、ゆったりとした気持ちで行ないます。 まずは、ゆっくり……息を吐きながら10まで数えてみましょう。10まで数えきったら、自然に息は入ってきます。すると、またゆっくり10まで数えて息を吐きます。㊥指先がポカポカしてくる!ゎたしは20代から、気がついたときにこの「数息観」を実践してきました。すると、面白いものです。数える回数が次第に延びていくのです。今は、安静時には60以上を数えます。 つまり、呼吸がl分間に1回になったのです! ここまで、がんばる必要はありません。呼吸法は無理は禁物。ゆっくり、ゆったりが大切です。 この「数息観」での長息法を試してみでください。 すると、あなたは自分の身体の変化に気づくでしょう。まず、指先がポカポカしてきます。次に全身が暖まってくるのが感じられるはずです。それは、長息法により「交感神経」から「副交感神経」優位になり、全身の毛細血管が開いてきたからです。また、脈拍が鎮まってくるのを感じるはずです。こうしで、血圧も血糖値も下がってきます。それは「笑い」と同じ生理的効果です。「笑い」もじつは理想的な呼吸法の一つであったのです。「『笑い』 の呼吸法も重要である。笑うと丹田に力がこもり、心身が自然にくつろぎ安定し、血行が促進される。ものごとを楽しんで行なうと疲れにくいのは、このためである」(沖導師)㊥病気も治り長寿が約束される さらに、「長息呼吸」は、次のような効能があります。「しっかりと息を吐くと、肺の動きと密接に関係する横隔膜や腹筋などの呼吸筋群が強く収縮。
内臓がマッサージされ、血行がよくなり、きちんと働けるようになります」(『プチ断食と長吐き呼吸』龍村修監修、ブルーロータスパブリッシング) これは、まさに「笑い」の内臓マッサージ効果と同じです。 さらに自律神経バランスが回復するため、ホルモン分泌や消化器系、循環器系などの生理機能の偏りが回復してきます。 基本的には、呼吸を深く、ゆっくり、長く吐くだけで、健康はみるみる回復していくのです。病院にいったり、怖い毒〃のクスリをたくさん飲まされるより、はるかに安心です。 そして、いつでも、どこでも、タダでできて、悩みの病気も治っていく。 そして長寿が約束されるのです。㊥病院に行くより温泉に行こう! さらに最適の療法があります。それが温泉療法です。10分ほど入浴して、20分ほど横になって静かに休みます。これを盲3~4回行なう。温泉から上がったあと、体中がポカポカして全身の血の巡りが良くなったことを感じるでしょう。温泉には、さらにさまざまな効能があることは、ご存じのとおり。でも、いちばん大切なことは血行の促進なのです。 安保徹博士がすすめるガン治療の三大要素は「笑う」「菜食」「温める」。まさに、温泉療法は最適です。お湯に浸かれば笑いがこぼれ、山菜など中心の宿の食事は理想的。温泉に浸かれば体も温まります。これは万病治癒にもおすすめです。 日本人は昔から農閑期などには、湯治で心身を癒してきました。その知恵を見習うときです。「病院に行くより温泉に行こう!」これを合い言葉にしましょう。 予算が余れば、たまには芸者さんを挙げでどんちゃん騒ぎ。ストレスもふっ飛ぶでしょう。 駄酒落ではありませんが、カネは医者に払うな芸者に払え……(笑)。 温泉行きの予算がなければ温浴療法は自宅でもできます。 やはり約10分入浴、20分休息を行ないます。風呂から上がったら布団にバスタオルを敷いて、ゆっくり休みます。また、足湯、腰湯なども血行促進、デトックスに有効です。
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