020「心理価値」で、 ライバルに差をつける

作った商品は、作りつばなしではいけません。常に改発し、ブラッシュアップしていくことが大事です。商品のブラッシュアップを考えるうえで参考にしてほしいのが、アメリカのカリスマ経営学者、フィリップ・コトラーが唱えた 「価値の3層構造」。


 商品やサービスの価値は、次の3つの屑でできているというのです。


【価値の3層構造】

①機能価値……

商品やサービスの持つ基本的な機能。

②付加価値……

基本的な機能とは直接関係ないけれど、差別化する部分。たとえば、色やデザイン、ブランドのロゴや素材の素晴らしさなど。

③心理価値……

商品で得られる感情的なこと。優越感や安心感、満足感など。ボールペンで言えば、「機能価値」は、ちゃんと書けるということです。


「付加価値」は、ボディの素材に削り出しのアルミを使っているなど、書くこととは直接関係ない部分です。「心理価値」は、100円ショップで売られているモノと、有名ブランドのモノとでは、持っているときの満足感がまるで違いますよね。伝ちゃんの生徒さんで、手芸が得意で、毛糸で人形を作っている女性がいました。でも、その人形はぜんぜん売れませんでした。そこで伝ちゃんは、「付加価値や心理価値をつけないとダメだよ」とアドバイス。


 神社で祈祷してもらって、ピンクだけでなくブルーの人形も作って、「2個セットでトイレに置いておくと、なぜか恋愛運がよくなる人形」として売り出したのです。すると、口コミでどんどん注文が入るようになりました。モノ以外のサービスでも、同じです。たとえば、マッサージを提供する人の場合、機能価値は、マッサージすることになことになります。でも、それだけではライバルがごまんと存在します。そこで、他と差別化するために、付加価値をつける必要があります。「ひとりビジネス」でマッサージを提供する場合は、自分の部屋か出張先で施術することになると思いますが、


「私の家に来てください」


 とするより、


「ご自宅やホテル、あるいは会社の休憩室など、どこでも希望の場所にまいります」


 とすれば、付加価値になります。さらに、


「私のマッサージはただのマッサージではなくて、ハワイの伝続的なロミロミという手法で、BGMには波の音を流しながら、ラグジュアリーな気分を味わえます」


 とすれば、お客さんは大きな満足感を得られるでしょう。これが心理価値です。よく売れていてしかも長く支持されているモノやサービスは、「3つの価値」をすべて持っています。「ひとりビジネス」 において、特に重要なのは、心理価値です。あなたの商品が3つの価値をすべて備えているか、確認しましょう。


商品に「3つの価値」を持たせよう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました