食べるほど、太るほど不健康になる㊥小児も食事制限したほうが長生き ファスティング (断食) で、なぜ万病が治るのか? カロリー制限で、なぜ単細胞生物から哺乳類まで、寿命がのびるか? その謎を解くものが老化タンパク質と長寿遺伝子です。「老化抑制研究として、食事制限の動物実験は、ほとんどの場合、離乳期あるいは若年期から生涯にわたって行なわれている」 (後藤佐多良・東邦大学名誉教授、ネットコラム 「健康長寿」より)つまり「幼い噴から食事制限したほうが、延命効果は高まる」ということです。さらに「中齢期以降の制限でも寿命延長と抗老化作用があるという報告がある」(後藤教授)。子どもの噴から食事制限をしたほうが長生きするという。それなら、これまでの栄養学や医学常識は、根底から吹き飛んでしまいます。㊥近代栄養学の末路〝デブの帝国″「子どもには、しつかり食べさせなさい」 これが、現代栄養学のイロハです。しかし、その基本は偽りのフォイト栄養学なのです。 それは「栄養をたくさん摂るほど健康になる」という、じつに荒っぽい理論でした。 なるほど、現代人は、そのご託宣にしたがい、できるだけたくさん栄養を摂ってきました。 アメリカ人などは、そのクフォイト教″の熱烈信者といえるでしょう。 彼らは教義にしたがい、できるだけたくさん食べて、身動きのできないほどの肥満体となりはてています。今やアメリカは〝デブの帝国″と椰捻される有様です。近代栄養学の父″の教えを忠実に実行して、彼らは、はたして健康になったのでしょうか? 今やアメリカは先進17カ国中、健康状態は最低ランク。そして、医療費は最高……!
アメリカ男性の心臓マヒ死亡率は中国男性の17倍-・アメリカ女性の乳ガン死亡率は中国女性の5倍です。21世紀生まれのアメリカの子どもは3人に1人が確実に糖尿病になる、と予測されています。黒人、ヒスパニックなど少数派の子どもは2人にl人。 これが、「食べたいだけ食べよ」と命じたフォイト栄養学の末路なのです。㊥食べて大きくなるほど不健康に「子どもは少し飢えさせて育てよ、震えさせて育でよ」 これは江戸時代の学者、貝原益軒の『養生訓』の教訓です。少しの「ひもじい」思いと「寒い」思いをさせることが、壮健な身体と長寿の体質を培うというわけです。 現代なら「幼児虐待」で訴えられかねません。しかし、古来「貧家に孝子出ず」という諺もあhノます。 現代栄養学と、どちらが真理を述べているかば、おのずと明らかです。 また、古来から「大男、大女に長命なし」と言い伝えられています。 それは「若い頃からの栄養過多は短命に終わる」という戒めです。カロリー制限による長寿 けいがんけんしき実験の多くの結論を見ると、昔の人の桐眼見識に驚かされます。「食べるほど健康」「大きくなるほど健康」という近代栄養学の虚妄は、すでに崩壊しています。「食べるほど病気になり」「大きくなるほど不健康になる」のです。老年からの少食実行でも若返る㊥節食で老人斑3分の1、脂食で2倍 それでは老化とは、具体的にはどんな現象なのでしょう?「加齢によって、体内に〝特殊タンパク質″が増加します」(後藤教授) それは酸化などで変性した〝異常タンパク″です。それこそが老化タンパク質なのです。 たとえば高齢者になると体表面に色素沈着が起こります。「老人斑」と呼ばれるシミです。 これも、異常な老化タンパク質が皮膚沈着したものなのです。ところが「カロリー制限」したネズミは「老人斑」が3分の1に減少した、という報告があります。つまり、「カロリー制限」が、老化タンパクを減らし、肌を若返らせたのです。俗に「老化は止められない」といいます。 ところが「カロリー制限」は「老化を止める」どころか「若さを取り戻した」のです。
逆にネズミに脂肪たっぷりのエサを与えたら「老人斑」が2倍に急増したのです。脂肪食が老化を2倍の速度で加速したことがわかります。「脂肪細胞は、特殊な有害ホルモンを生成し、全身に悪い影響を与えている」(レオナルド・ガレンテ教授、後出) これは現代人の食生活への警告でもあります。 つまり、揚げ物や脂っこい食事が好きな人は、それだけ老化しやすいのです。㊥老化タンパク寛が減ると若返る このように、体内に若い頃にはなかった異常なタンパク質が増えて蓄積して、老化体質となるのです。老化タンパク蓄積は、アルツハイマー病や白内障など、さまざまな老化疾患を引き起こしています。つまり、老化タンパクこそが、老化をますます加速させるのです。それなら、老化タンパク質の生成を抑え、体内への蓄積を防げば、老化も防止することができます。 では、老化タンパク質は、どのようにして増えるのでしょう? 老齢期の動物組織には、構造が部分的に変性した「酵素」が存在します。その「酵素」を構成するタンパク質は、少しの加熱で機能がもろく壊れてしまいます。これも老化タンパク質の一種です。このような「酵素」を「熱不安定酵素」と呼びます。だから「熟不安定酵素」の量変化を調べれば、老化の度合いが測定できます。㊥食餌制限で老化タンパク質を排毒 後藤教授らは、この「熱不安定酵素」(老化タンパク質)が食餌制限でどう変化するかをマウス実験で観察しています。その結果、脳組織では食餌制限を開始して2カ月後にはほぼ若年マウスと同レベルまで減っています。 肝臓での減少は、さらに顕著です。食餌制限1カ月で若年レベルに激減しています。 老化タンパク質が、カロリー制限1~2カ月で、若年マウスと同レベルになった、ということは「マウスの若返り」を証明するものです。「このことは食餌制限によって、異常タンパク質(老化タンパク質)の分解・除去が克進し、タンパク質が〝若齢化″しぅることを示唆しています」「食餌制限は、歳を若い頃の状態にリセットすることができる可能性がある」(後藤教授)わかhノやすくいえば空腹や飢餓状態におかれると、生体は、体内の異常な老化タンパク質を分解・除去して排泄してしまう。まさに 「排毒作用」そのものです。
ファスティング(断食) の2大作用が「治癒力」と「排毒力」であったことを思い出してください。その「排毒」効果は老化タンパクレベルでも実証されたのです。㊥少食実行で若返り現象 それでは、歳をとってしまってからの若返りは無理なのでしょうか? そうではありません。老化タンパク質の一種に「酸化修飾タンパク質」があります。 これも加齢で、.体内に増えていきます。つまり、それは老化減少の指標となります。 そこで、老いたラットを「少食」にして観察を続けました。すると、この「老化タンパク質」の割合が、若齢ラットと同レベルまで減ったのです。つまり、歳をとってから腹六分やファスティングなどのカロリー制限を行なえば、若返りは可能であることを証明しています。 食事制限で、異常な老化タンパク質が、分解、排泄されるメカニズムは次のとおりです。 ふつうの健康体の成人なら、タンパク質の合成と分解のバランスが保たれています。 このバランスを「動的平衡」といいます。「少食」や「断食」で、どうして「老化原因」である異常タンパク質が分解・除去されるのでしょう? それは外部からとる食事量が減るほど、肝臓でのタンパク質分解量が勝るからです。 っまりインプットよりアウトプットが勝るようになり、有害タンパク質が除去されるのです。少食や断食により、タンパク質のインプットがなくなると、タンパク質のバランスを保つため、その老化タンパク質が分解・除去され、若返り現象が起こる、というわけです。
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