㊥寝たきり老人は欧米の5倍け∥「マイオカイン」の発見は、これまでの現代医療にも大きな疑問を投げかけています。 これまでの医療の鉄則は「絶対安静」でした。だから入院患者は、一日中ベッドに寝かせきりです。ところが、このク寝かせきり″医療の恐ろしさが、指摘され始めています。 とりわけ日本の老人医療は、根底から誤っていたのではないでしょうか。 日本の寝たきり老人は、ヨーロッパの8倍、アメリカの5倍といわれてます。 わたしには生命保険会社に勤務する友人がいますが、彼は「日本の老人医療は地獄です」と嘆く。研修で訪ねたスウェーデンの老人医療や介護を見て彼は衝撃を受けます。「寝かせる介護ではなく、歩かせる介護。できるだけ身体を動かすように手助けする。そしで最後は自宅で生活が送れるようにするのです」。 そして、首をふってくり返すのです。「日本はダメです。地獄です」。 このように長寿大国の現状は悲惨の三口です。寝たきり老人は、みるみる筋肉が落ちて、骨と筋だけになります。そうして、歩くどころか、起き上がることさえできなくなります。 鼻からチューブで栄養が補給され、排せつも管で行なわれます。 なかには胃に穴を開けられ、チューブを差し込まれた異様な姿の老人もいます。いわゆる胃ろうです。このような状態を病院関係者は自嘲気味にクスバグティ″療法と呼んでいます。 あなたは、こんな老後を迎えたいですか? 全員が首をふるはずです。 しかし、日本の医療は、まさにこのような「寝かせきり」老人を大量生産しているのです。㊥入院1日で1年分老化する ある老人医療の専門医は、恐ろしい警告をしでいます。
「75歳を過ぎて入院させると、1日1年のペースで老化します」 わずか10日の入院でも防歳の体力に衰弱してしまう! 20日なら95歳です。 つまり、それだけ筋肉が急速に落ちて老化が加速されるのです。 これは老人医療だけの問題ではありません。成人でも、入院で寝たきりの生活を送ると、みるみる筋力が落ちていく。 ここで、「マイオカイン」のエピソードを思い起こしてほしいのです。 筋肉から生命力を活性化させるホルモンが分泌されています。 その分泌量は「筋肉量」と「活動量」で決まるのです。ところが病院入院はこの2つを激減させることに他なりません。すると、生命の活性ホルモンはみるみる激減していきます。 つまり筋力が衰える。それは、そのまま老化の加速を意味します。 長期に入院している人を見舞ったならだれでも経験することがあります。 それは患者が予想外に痩せこけ、老けこんでいることへの驚きです。 それは根本からまちがっているク寝かせきり〟医療の残酷な結末なのです。「欧米では手術した翌日から歩かせるー」 日本人は、その〝荒っぽさ″にびっくりしています。しかし、それは、寝かせきりの体力、筋力低下の恐ろしさに、欧米の医学界が気づいたからでしょう。
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